こんにちは、Lil BallsのIgaです。
ボールパイソン飼育において、おそらく最初にぶち当たる壁、拒食。
「うちのボールパイソンが、全くエサをたべなくなった。心配。」
「お迎えして、1回もエサに飛びついてくれない。」
「数ヶ月食べないんだけど、死なないかな?」
など、不安になるのはボールパイソンを飼育していたら誰もが1度は通る道です。
実際に、100匹以上のボールパイソンを飼育しているとこのような事は日常茶飯事です。
しかし、拒食も改善できる拒食、心配する必要のない拒食、病気からくる拒食と様々です。
そこで、今回は拒食の原因を出来るだけ洗いだし、みなさんが過剰に心配にならないで済むよう拒食に関して徹底解説してきます。
※ 本記事は、あくまで経験や過去の文献による一例であり、結果や精度を保証するものではありませんので、ペットへの措置は自己責任でお願いします。
目次
ボールパイソンの拒食について>
爬虫類に触れ始めるとよく耳にする拒食。拒食とは字のごとく、食べるのを拒む事です。
犬、猫などのペットではあまり経験する事はないのですが、爬虫類を飼育しているとよく経験する事の一つです。
また、爬虫類飼育のなかでもボールパイソン飼育は拒食を経験しやすいと言われています。
そもそも、野生のボールパイソンの習性として休食状態に入る事があると言われているので、食べてくれない経験をするのは当然といえば当然の事なのかもしれません。
さらに、ボールパイソンなどの変温動物は、犬、猫のような哺乳類と違いエネルギー消費をおさえる事ができる体質です。
そのため、多少食べなくても十分に生きている動物なのです。
拒食の原因と対策
1. 環境の変化によるもの
イベントやショップさんからお迎え後などに起こりやすいのですが、ボールパイソンは環境が変わると、餌を食べなくなる事があると言われています。
以前の場所と、匂いや温度、雰囲気が違うと警戒心が強くなり、餌を食べなくなるのです。
対策:
お迎え後や引っ越し後に餌を食べなくなった場合は、できる限り安静な状態で放置してあげてみてください。
どうしてもお迎え後は写真を撮ったり、触れ合いたくなったりするものですが、それは少し我慢してあげるといいかもです。
2. 飼育温度が合ってない
ボールパイソンの飼育において、温度管理は最重要項目です。
温度が高すぎたり、低すぎたりするとストレスを感じ餌を食べなくなってしまう事があります。
対策:
温度が、きちんと適切な温度になっているか日々確認してあげてください。
適切な温度は、26℃ ~ 33℃です。もし、高すぎたり、低すぎる場合は設定温度を見直してあげてください。
また、ホットスポットと通常エリアのどちらの温度もきちんと把握し上がりすぎに注意しましょう。
3. 飼育環境が明るすぎる
野生のボールパイソンは、夜行性で日中は暗い巣穴に身を潜めている事が多いです。
そのため、飼育下で常に明かりさらされてしまうとストレスを感じ餌を食べなくなってしまう事があります。
対策:
シェルターを設置するなどして、暗く休める場所をつくってあげてみてください。
ケージごと暗くできる環境があれば、そこに移動して様子をみてみてください。
また、シェルターの中に餌を置き餌して食べるか確認してみてください。(もし、ネズミのフンなどがあれば一緒に少しいれてあげると良いです)
4. 餌の好き嫌いによるもの
人間同様、ボールパイソンも個体により嗜好が違います。
マウスで育てられた子や、ラットで育てられた子と購入先が違えば、餌が違うのは当然の事です。
対策:
与える餌を、ラットやマウスと色々ためしてみてください。
その他、現地(野生)のボールパイソンが食べていると言われているヤワゲネズミというネズミもたまに餌用で販売されていますので、見つけた際は試してみるのもありかもしれません。
また、冷凍餌を食べない場合、最終手段として活餌を試しても良いかもしれません。
ただし、活餌を与える場合はラットやマウスがボールパイソンに噛み付いて怪我をさせる恐れもありますので、注意して与えるようにしましょう。
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5. 餌のサイズがあってない
今まで食べていた餌に比べて、急に餌のサイズがアップすると餌に飛びつかない事がたまにあります。
対策:
与える餌のサイズを1,2サイズほどサイズダウンさせてみてください。
もし、サイズダウンして食べるようでしたら、サイズダウンした餌を1回の給餌で複数与えるのもありです。
6. 餌のあげ方がよくない
餌の与え方があまり上手ではなく、ボールパイソンに恐怖を与えている可能性があります。
ボールパイソンは、臆病な性格なため餌のネズミにすら怯えてしまう個体もいます。
対策:
文章だけでお伝えするのが難しいところではありますが、餌を与える際はネズミがボールパイソンに当たらないよう少し離してあげて誘惑するように動かしてみてください。
実際のネズミがなんとなくうろついているような動きをしてあげる事で、ボールパイソンは獲物としてロックオンしてくれるかもしれません。
また、直接は食べてくれなくても置き餌なら食べる子もちらほらいますので、もし飛んでこない子には置き餌をしてみてください。
7. 餌のタイミングがよくない
ボールパイソンは、夜行性の生き物です。そのため、基本昼間は休んでいます。
人間も休んでいる時に無理に起こされて、食事を強要されたら嫌ですよね。
それは、ボールパイソンも同じ事だと思います。
対策:
餌をあげるタイミングを、比較的夜の時間帯にずらしてみてください。
夜に活発になり、餌に飛びついてくれるかもしれません。
8. 脱皮前
ボールポイソンは脱皮期間の前後、餌を食べなくなる個体がいます。
対策:
この場合、おとなしく待つしかありません。
脱皮前は、目の色が白くなったり、体色が少し薄くなったりといくつかサインがありますので、
日々ボールパイソンを観察してあげて状態を把握してあげると良いかなと思います。
9. 季節性によるもの
長期での拒食の原因の一つですが、ボールパイソンは成体ほどの大きさになると自発的に拒食する事があります。
これは、いわゆる休眠のようなので、活動量や新陳代謝低下しじっとした状態になります。
期間は、秋〜春にかけての場合が多いとよく言われています。
またオスの場合、休眠に入ると繁殖期のサインだなんて言われていたもします。
対策:
この場合、今まで食べていた個体が急に食べなくなるので心配される飼い主さんが多くいますが、じっと待つしかありません。
ボールパイソン飼育において誰でも通る道なので、これを期に拒食の感覚に飼い主さんが慣れるように努力しましょう。
10. 床材などの誤飲によるもの
ごく稀にですが、床材のチップなどを誤飲し体調不良を起こす個体ががいます。
実際100匹以上のボールパイソンを飼育しているLil Ballsでは、誤飲により体調不良になった個体はいません。
対策:
ボールパイソンのフンに、明らかに別異物が入っていた場合は自分で判断せず病院につれていきましょう。
また、誤飲を防ぐために床材の変更を検討するのもありでしょう。
床材はぞれぞれ、ー長一短ありますので、自分の飼育に合ったものを選びましょう。
床材のメリット・デメリットに関してはこちらに記事にもまとめていますので、ご興味ありましたらご覧ください。
【永久保存版】ボールパイソンの飼育方法を全部ご紹介
飼育
2022年07月12日
11. 尿酸や糞など排泄物の詰まりによるもの
尿酸の塊やフンが詰まることにより、満腹で拒食を起こす事が稀にあります。
対策:
数分温浴をさせて水を飲ませてあげてみてください。便が硬くなってることによって起こる詰まりの場合、解消される事があります。
また、尿酸の塊などがただ排泄腔に詰まっているだけの場合、生体を傷つけないレベルで優しく絞り出しすように押してあげてみてください。
ただし、強く押しすぎると脱腸などを引き起こす事がありますので、押しすぎないよう慎重に行うようお願いします。
もし、上記対応で排泄物の詰まりが改善されないや、上記対応が不安な場合はすぐに病院へ連れて行くのをお勧めします。
12. 病気や怪我によるもの
ボールパイソンは、風邪やマウスロットなど病気かかった際、餌を食べなくなる事があります。
対策:
もし、少しでも様子がおかしい場合、すぐに病院に連れていき獣医さんの指示を聞きましょう。
風邪などの場合、自己判断でむやみに餌を食べさせてしまうと、消化にエネルギーを使い余計に弱ってしまう恐れがありますので自己判断は禁物です。
13. 妊娠中によるもの
これは、原因が予測しやすいのですが妊娠時は食欲がなくなる事があります。
対策:
原因が明確に予測しやすいので、心配する必要はありません。
無理に与えようとせず、そっとしてあげましょう。
14. 生後間もない個体
繁殖をしない限りは、あまり生後間もない個体に出会う事がないと思いますが、生後間もない個体も餌を食べずに困るなんて事があります。
卵の中での栄養がまだ残っているうちは栄養を摂る必要がないのです。
対策:
お店やブリーダーさんから購入する場合は、ほぼ100%餌喰いを確認された安心の子が販売されていると思いますので、特に気にかける必要はないでしょう。
しかし、購入する前にお店やブリーダーさんに餌喰いを確認するのは大切なことかなと思います。
お迎えした後に、そんなはずじゃなかったと後悔してもどうしようもない場合があるので、気をつけましょう。
15. 近くで齧歯類などの哺乳類を飼っている
ボールパイソンの飼育環境の近くでネズミ(活餌)などの齧歯類を飼っている場合、
ボールパイソンが常に興奮状態になり餌喰いが悪くなると聞いた事があります。
対策:
できる限りボールパイソンと同じ部屋では、齧歯類を飼わないようにした方が良いかもしれません。
給餌の時以外は、餌の臭いを近づけない事が望ましいです。
まとめ
長きに渡り拒食について、記事を書かせて頂きましたが原因と対策をまとめると以下のようになります。
1. 環境の変化によるもの => 慣れるまで放置
2. 飼育温度が合ってない => 適切な温度にする
3. 飼育環境が明るすぎる => 暗くして安静にする
4. 餌の好き嫌いによるもの => 色んな餌をためす
5. 餌のサイズがあってない => サイズを変更する
6. 餌のあげ方がよくない => あげ方を変えたり、工夫する
7. 餌のタイミングがよくない => 夜に餌をあげてみる
8. 脱皮前 => 脱皮がおわるまで待つ
9. 季節性によるもの => 飼い主も拒食になれじっと待つ
10. 床材などの誤飲によるもの => 観察し、不安なら病院に
11. 便秘などの詰まりによるもの => 軽く対応してみて、改善しない場合は病院に
12. 病気や怪我によるもの => 自己判断せず、病院に
13. 妊娠中によるもの => そっとしておく
14. 生後間もない個体 => ショップで購入する際は、餌喰いを確認
15. 近くで齧歯類などの哺乳類を飼っている => ボールパイソンと同じ部屋で齧歯類を飼わないようにする
また、必ずしも拒食の原因が1つだけとは限らないので、根気強く色々試してあげてください。
必ずボールパイソンへの愛は伝わり、餌を食べてくれると思います。