ボールパイソン専門サイト ~ Infinity of Ballpython
遺伝子:潜性(劣性)
コンプレックス:クラウンコンプレックス(クリプティック/ギズモ/クラウン)
発見者:Marco van Haren発見年:2013
タイプ:パターン
別名:-
聞くだけでモルフに詳しくなれる🔥
※LilBallsスタッフ一同、モルフについて日々学習しておりますが、情報について100%の保証をすることはできません。 そこで、モルフ図鑑はみなさんと一緒に日々更新していけたらと思っております。間違いやご指摘、画像のご提供お待ちしております。
ボールパイソン アムールは、主に模様に影響を与える劣性(潜性)のパターンモルフです。
体の基調となる色は、黒色をしています。
また、模様は大きく乱れ、エイリアン柄の頭部が両サイド繋がっている事がよくあります。
エイリアン柄の黒いスポットは消失、または、2つが1つになり、黒と模様のコントラストがノーマルに比べはっきりしている傾向があります。
また、アムールはクラウンの対立遺伝である事が分かっており、het アムール × het クラウンでアモンと呼べばれる別の個体が誕生します。(アモンはLamber van Heelにより作出されました。)
出典:Lamber van Heel
さらに、同じクラウンの対立遺伝として証明されているクリプティックというモルフがあるのですが、そちらのモルフと実は同じ遺伝ではないかとも昨今議論されています。(詳しくは、このページの下にて記載)
アムールは、元々デザゴがらみの掛け合わせでの突然変異体であるため、流通するアムールはhet DGもしくはDGを持っている事が多いです。
2013年、オランダのMarco van Harenは、Pastel Harlequin het Desert ghost x Pastel Harlequin het Desert ghostの交配により、明らかにパターンの乱れが特殊なボールパイソンの突然変異体を誕生させました。
当初、Marcoはその表現がSuper Harlequinによるものではないかと思ったそうです。
しかし、彼はその翌年の2014年、Cinnamon het. Desert ghost x het. Desert ghostの繁殖から同様の表現するボールパイソンをハッチさせました。
そこで彼は、その表現がSuper Harlequinによるものではないことを証明し新たなモルフ アムールを発見しました。
当初、アムールは顕性(優性)遺伝だと考えられていましたが、2016年 Marco van Harenは、アムールが潜性(劣性)である事を証明しました。参考:VanHarenBallPythons
ボールパイソン アムールの尻尾は、体の模様と同じ表現を示します。また、色も体色に従います。
アムール、クリプティック共にクラウンの対立遺伝である事が既に証明されています。
het アムール × het クラウン = アモン
het クリプティック × het クラウン = クリプトン
アムールとクリプティックは、そもそも表現が近いうえに、クラウンとの掛け合わせにより生まれる個体も近い表現になるため、同じ遺伝子ではないかと言われています。
こちらは、MMで販売されているPastel Amon Het Desert GhostとPastel Crypton Het Desert Ghostの画像になります。かなり表現近いと思います。
■ Pastel Amon Het Desert Ghost
https://www.morphmarket.com/gb/c/reptiles/pythons/ball-pythons/777391■ Pastel Crypton Het Desert Ghost
https://www.morphmarket.com/us/c/reptiles/pythons/ball-pythons/773271
しかし、現状知る限りでは、明確な証明のソースは確認できていません。(知らないだけで、世界では証明されている可能性は十分あります。)
つまり、het アムール × het クリプティックでホモ体の表現を確認できていないということになります。
LilBallsでも、アムール、クリプティックのホモ体をどちらもキープしており、個人的な意見は同じ遺伝子ではないかと思っています。
しかし、発見者を尊重し、LilBallsでは一旦はアムール、クリプティックは別モルフとして繁殖等進めていく予定です。
オリジネーターのVan Haren Exoticsから購入した、Lil Ballsでキープしている個体です。綺麗なパズルぽい模様が現れてます。また、デザートゴーストにアムールが入ることで、通常のデザートゴーストより黒と黄色のコントラストが綺麗に現れています。黒がパッキッとなる感じでとても好きです。
やっとでてきたかという感じです。Amurは流通量が少ないため、新しいコンボがぼぽこぽこでてきづらいですが、ようやくAmur Axanthicが出てきました。(2022年)。
見た目は暗めのアザンですが、少しマット感があっていいなと思います。成長するとどれくらいブラウンアウトするのかなど先が気になる個体です。また、Amurの模様の影響もはっきり現れていていいなと思います。
Amurの影響なのかかなり、コントラストがはっきりしたCinnamon Ghostですね。黒とオレンジがかなり美しいと思います。
この画像だけを見るとやはり、Amurは体色にも影響を与えそうですね。通常のCinnamon Ghostでは、ここまでオレンジが強い個体は見たいことないです。
シナモンなどの黒系とAmurを合わせていくのもありかもしれません。
ちなみにAmur Cinnamonはこんな感じです。お腹付近の白い表現はAmurの影響だと思います。
明るめの方に振り切ったコンボです。かなり綺麗だと思います。
Amurが入ることで、やはり顔がイケメンになりますね。また、何度言ってますが、やはりAmurには、体色のコントラストをはっきりする作用があると思います。
通常のEnchi Pastel Yellowbellyより明らかに綺麗です。
↓↓↓
Enchi Pastel Yellowbelly
上でも述べましたが、アムールとクラウンは対立遺伝だと言われています。つまり、het アムール × het クラウンの組み合わせです。
あくまで個人的な見方になりますが、アムールとアモンを比較した際、以下のような違いがあるかあなと思います。
1. アモンの方が模様の乱れが強く、アムールの方がすっきりした模様をしている(het DGなどを持ってることも多くその影響もあるかもしれないです。また、多重コンボでもアモンの方が乱れが強いイメージです)
2. アモンの方が目の下の黒のアイラインが途切れている傾向が強い(確信はないです、写真を比較したか感じその数が多いな程度。個体差やコンボによっても変わると思います。)
上記2つ挙げましたが、正直見分けるのは結構難しいのかなと個人的には思います。
ですので、het アムール or クラウンの遺伝子を持っている個体でアモンを狙うときは、相方に必ずクラウンを用いてアモンを目指した方が良さそうですね。