サンセットSunset

遺伝子:潜性(劣性)

コンプレックス:-

発見者:BHB Reptiles

発見年:2012

タイプ:カラー/パターン

別名:-

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We also hope to increase the number of ball python fans in Japan.

サンセットについて

ボールパイソン サンセットは、色と模様に影響を与える劣性(潜性)のカラー/パターンモルフです。
サンセットは、名前の通り夕焼けのような体色が特徴的なモルフです。

体の基調となる色は、夕焼けのようなオレンジ色と、少しくすんだ茶色(錆色)のグラデーションです。
お腹の方が色が薄く、オレンジ色を示し、背中に上がっていくにつれ錆色のような色へと変化していきます。

体の模様(エイリアン柄)は、大きく歪み、通常の柄より縦に引き伸ばされたような表現をしています。炎のような形にも見えます。

サンセットは、現在その他のライン(系統)などは発見されておらず、市場に出回ってるサンセットは、BHBにより繁殖されたサンセットの遺伝子を引き継いでいます。


歴史について

ボールパイソン サンセットは、2012年、アメリカのブリーダーBHB ReptilesのBrian Barczykによって初めて証明されました。

2005年ごろ、Brianは西アフリカの罠猟師がすごいボールパイソンを発見したと連絡を受けました。
Brianは、そのボールパイソンの写真を受け取った時、今まで見たことのない赤色(オレンジっぽい赤)の表現をしたボールパイソンだったため、瞬時に圧倒されたそうです。
ボールパイソンに赤い色素沈着が無いこと知っていたBrianは、そのボールパイソンが何からの突然変異体であるに違いないと確信し、70,000ドル(当時の日本円で7,700,000)を支払い、アフリカからその個体(サンセットの原種)を輸入することにしました。

Brianは、写真どおりの個体がくるか不安だったらしいですが、期待通りの個体が到着し、大喜びしたそうです。

到着した、サンセットの原種は700g程度のオスで1歳半であったため比較的すぐに、繁殖に使える個体でした。
Brianは、まずサンセットの原種が不完全優性遺伝であることを証明する試みで3匹のメスと交配させました。
そのメスは期待通り妊娠し、合計で21個の卵を産みました。
それから、55日後、Brianは最初の6個の卵をカットしました。
しかし、出てきたのは全てノーマルの赤ちゃんで、サンセットの表現をした個体はいませんでした。
Brianは、サンセットは劣勢では無いはずだと思っていたので、ノーマルの赤ちゃんが出てきた時はとても落ち込んだそうです。
その後も残りの卵をカットしましたが、どの卵からもサンセットの表現をした個体は生まれませんでした。
Brianは、生まれた個体の数匹をHet Sunsetsとしてキープし、残りは全てペットショップに販売してしまったそうです。

それから、約4年後の2011年の10月、BHBのマネージャーのJosh Robertsの提案により、キープしたHet Sunsetsと雄のアフリカから輸入したサンセットの原種を掛け合わせることにしました。ちなみに、Brian自体はこの交配にあまり乗る気ではなかったようです。
この交配後、Het Sunsetsは4つの卵を産みました。
それから、52日後この4つの卵をカットすると見事、サンセットが産まれました。結果は、4個中、2個がサンセットの表現をしていたそうです。
ここで初めて、BHBはサンセットが劣性(潜性)遺伝であることを証明しました。


表現について

ボールパイソン サンセットの頭は、少しくすんだ茶色や黄褐色をしています。
また、ヘッドスタンプは、はっきりと現れている個体は少なく、うっすらと確認できる程度です。。

提供:KINOVA

体の基調となる色は、夕焼けのようなオレンジ色と、少しくすんだ茶色(錆色)のグラデーションです。
お腹の方が色が薄く、オレンジ色を示し、背中に上がっていくにつれ錆色のような色へと変化していきます。

体の模様(エイリアン柄)は、大きく歪み、通常の柄より縦に引き伸ばされたような表現をしています。炎のような形にも見えます。

提供:KINOVA

ボールパイソン サンセットのお腹は、綺麗な白色のうろこで覆われています。

ボールパイソン サンセットの尻尾は、体と同じような色を示します。

提供:KINOVA


サンセットのコンボモルフのすすめ

サンセットは、模様と体色の双方に大きく影響を与えるモルフです。
コンボになると、名前の通り体色に赤味を与えます。
また、サンセット特有の、大きく歪んで、上に引き伸ばされたようなエイリアン柄も、強く影響を与えます。

たくさんの人を魅了する赤いサンセットは、劣性遺伝ということもあり、未検証の組み合わせが多数存在します。
プロデュースされて10年以上が経過しますが、今でも、世界中のブリーダーがベストな組み合わせのモルフを検証している、HOTなモルフです。

クラウン

出典:KINOVA

やはり、クラウンはベースがかっこいいのでサンセットともマッチしてると思います。
いい具合に、サンセットとクラウンの表現が合わさりとても綺麗です。
赤みを帯びた茶色とお腹の白のグラデーションもとてもいいですね。

ハイポ/ゴースト

出典:KINOVA

出典:Adam Chesla Reptiles

サンセットとハイポの組み合わせです。
サンセット ハイポは、Brock Wagner ReptilesやBrad Boa Reptilesによって初めて作出されました。
ハイポとも組み合わせも綺麗ですね。
ほんのりオレンジがかった体色と、むらさきがかった頭の表現がいいです。



出典:Adam Chesla Reptiles

サンセット ハイポ にモハベが入ると、さらに体色が明るくなり綺麗です。
模様の黄色と体色のオレンジの組み合わせが最高です。


ウルトラメル

出典:Dragons Llab

ウルトラメルのキャラメル色と、サンセットの赤茶色が合わさり、わずかに金色を帯びたオレンジを体色をしています。
個人的には、とてもすきな色味です。

サンセットは、成体になった際に、大きくブラウンアウトして綺麗な赤が失われるのが少し残念ところですが、このウルトラメル サンセットは成体になった際、どのような表現を示してくれるのかとても気になります。

スポットノーズ

出典:Genetic Genesis

スポットノーズとサンセット、個人的には一番好きな組み合わせです。
スポットノーズの効果で、体色の明るさがわずかにあがり綺麗です。

ここから、どのような進化が見られるのか先が気になる組み合わせです。

レオパード

出典:Captive Bred Specialties

レオパード自体が黒いですが、ここまで黒くなるのかって感じで驚きです。
レオパード サンセットで、模様自体も細かくなるようですね。
ここまでそれぞれの表現から大きく変化があると思っていなかったので、とても意外でした。

ここにさらにいろんなモルフが追加されて、どのように表現が変化していくのかとても楽しみです。

シナモン

出典:Green Dragon Brokers

出典:5280 Reptile Room

黒系のシナモンとサンセットの組み合わせ、かなり渋い色していますね。
また、縦に伸びたサンセットのエイリアン柄が、シナモンの影響で抑えられていており、シナモンとサンセットの表現が絶妙に合わさっているなと思います。

ブラックパステル

出典:DM Reptiles UK

ブラックパステル サンセットもシナモン サンセットと同じような表現していますね。
ここから、さらに他の劣性モルフなどを追加して、どのように変化していくのか気になります。

GHI

出典:Morph Jungle

GHIとサンセットどちらも、大きく歪んだエイリアン柄同士の組み合わせですが、お互いが打ち消しあうことなく、大きな乱れは残っているようですね。

黒系と、サンセットの組み合わせは、個人的には少し物足りなさを感じますが、ここから3重、4重と合わさっていくと、きっと大きく化ける気がしています。
今後の進化に期待です。

出典:Family Jewels Herp Sales

サンセットが入ると、スーパー GHIのみと比べ、模様が結構消失していますが、黒の中に赤みが混じり合い面白い表現になっていると思います。
やはりここにクラウンが入った時、どのような表現を示してくれるのかとても気になります。

バナナ

出典:Matt Byram Exotics

出典:ALZ Morphs

サンセットのオレンジ色が、バナナの黄色に合わさりゴージャスな表現になっています。
当然といえは当然ですが、やはり幼体時の方がサンセットのオレンジが強く現れ、成体になるに近づき徐々に色が薄い黄色に変化してきいます。

ファイア

出典:Morph Jungle

ファイアの影響でかなり体色が黄色になっていると思います。
サンセット特有のオンレジ味が減少しているのは残念なところですが、ここからいろんなモルフを追加して、どのような変化を遂げるのか楽しみです。
個人的には、対立遺伝のディスコあたりを入れてどう表現がかわってくるのか気になります。

バター/レッサー

出典:Nixon Reptiles

体色はかなり、レッサーの影響を受けているようですが、金色に光る体色が綺麗ですね。
また、レッサーの模様を退縮させる効果で、サンセットの乱れ模様が大分落ち着いた感じになっているのがわかると思います。
サンセット レッサーもここからどう進化していくのか、気になる組み合わせです。

モハベ

出典:Hub City Koi & Reptiles

赤みを帯びたモハベって感じですね
エイリアン柄はサンセットの模様の荒さが多少出てますが、モハベの影響が強いですね。

モハベも、多重化すると考えると、ぜひ入れておきたいモルフの1つなので今後の将来が楽しみです。

スパイダー

出典:Beast Morphs

サンセットの影響もきちんと確認できますが、思った以上にスパイダーの表現が残っており、予測と違ったためご紹介です。
お腹付近のオレンジ色の細いラインがとてもクールです。
欲を言うと、もう少し体色が赤かったらな、なんて思ったりします。

出典:Custom Scales

BumbleBeeのみ比べ、模様が小刻みに乱れている点がかっこいいです。

ピンストライプ

出典:Bobs Balls

ピンストライプの線を残しつつも、綺麗にサンセットの色味が合わさって綺麗ですね。
個体によってはもう少し、赤みが強い個体もいると思いますが、この個体はこの個体で背中の赤茶色とお腹の黄色グラデーションがいいですね。

イエローベリー

出典:Brock Wagner Reptiles

出典:Jon's Jungle, LLC

1枚目は、サブアダルトの画像で少しブラウンアウトしていますが、2枚目は赤と黄色が混じり合う綺麗な表現をしていますね。
やはり、YBだと、対立のアスファルトやグラベルなどと掛け合わせて、フリーウェイ、ハイウェイ サンセットなど見てみたくなります。
どこまで、ウェイ系の模様が残ってくれるかわかりませんが、赤い体色に面白い模様が浮かび上がってきたら最高ですね。
あと、できれば、そこにパステルか、レオパードなどをのせて欲しいところです。

感動したコンボ

出典:KINOVA

スポットノーズ サンセット クラウンの3重コンボです。
Lilがサンセットを始めたいと思ったきっかけの個体です。
スポットノーズクラウンの細かい模様に、サンセット乱れが入り最高です。
また、スポットノーズで体色が明るくなり、とてもゴージャスな表現になっています。

ここから、さらにバキバキのサンセット クラウンコンボが出てくることを期待します。

出典:JDH Reptiles

シナモン レッサー サンセットの3重コンボです。
とりあえず、不思議な表現だったので紹介です。
パステル シナモン サンセットも近いような表現になるようです。
これを見ると、サンセットは多重化していくのは工夫が必要そうだなと思います。

出典:World Wide Reptiles

表現は、レオパード バター サンセットの3重コンボです。
かなり細かく乱れた、表現がすごいですね。
サンセットの効果は、まだまだ奥が深そうです。


サンセットのギャラリー&提供画像

ボール


参考文献・出典

KINOVAMorphMarketSNAKEBYTESTV