ボールパイソン専門サイト ~ Infinity of Ballpython
遺伝子:不完全顕性(不完全優性)
コンプレックス:-
発見者:CV Exotics inc発見年:2002
タイプ:カラー/パターン
別名:Black Velvet, Het White Lace
※LilBallsスタッフ一同、モルフについて日々学習しておりますが、情報について100%の保証をすることはできません。 そこで、モルフ図鑑はみなさんと一緒に日々更新していけたらと思っております。間違いやご指摘、画像のご提供お待ちしております。
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ボールパイソン レースは、色と模様に影響を与える不完全優性(顕性)のカラー/パターンモルフです。
レースは、2002年と以前から確認されており、ポテンシャルも高いモルフであるにも関わらず、認知が低いモルフかなと思います。
体の基調となる色は、明るめの黄色や金色、黄土色をしています。
また、サイドのお腹(腹板)付近は白く色抜けした表現を示します。
ボールパイソンは、アダルトになるにつれ、色味や表現がくすんでいく、ブラウンアウトが起こりやすいですが、レースは、アダルトになるにつれコントラストが増し、綺麗になっていくのが特徴的です。
体の模様は、ハートのエイリアン柄が横につながった表現を示す個体が多くいます。
レースはスーパー体になると、さらにサイドの白い模様の乱れが顕著にあらわれ、ポップコーンのような表現を示します。世界で有名なブリーダーのKINOVAは、これをホワイトホールと呼んでいるようです。
また、レースはスーパー対になると、ホワイトレースと別名で呼ばれることもあります。
スーパーレース aka ホワイトレース ↓


ボールパイソン レースは、2002年、アメリカ ニュー・ハンプシャー州のブリーダーCV Exotics incにより証明されました。
CV Exotics incは、1999年、レースの原種を輸入しました。それから3年後の2002年、レースの遺伝性を証明しました。
体の基調となる色は、明るめの黄色や金色、黄土色をしています。
また、サイドのお腹(腹板)付近は白く色抜けした表現を示します。
ボールパイソンは、アダルトになるにつれ、色味や表現がくすんでいく、ブラウンアウトが起こりやすいですが、レースは、アダルトになるにつれコントラストが増し、綺麗になっていくのが特徴的です。
体の模様は、ハートのエイリアン柄が横につながった表現を示す個体が多くいます。

ボールパイソン レースの尻尾は、体と同じような色を示します。
レースは、色に影響を与え、パターンにも若干影響を与える共優性モルフです。
シングルの表現では、パターンが少し丸みを帯び、ノーマルよりもコントラストが効いた色合いになることが多いようです。
お腹側にはYBとは異なる細かい乱れが見られることが多く、パターン自体が横に少し伸びて、お腹側に向かって細くなっていくことがよくあります。
ただし、個体差が非常に大きく、明るい表現になる個体や、暗めの表現の個体も存在するため、シングルの状態では判別が難しい場合もあります。
コンボになった場合は、相手のモルフの色をより綺麗に引き立てることが多いと感じられます。
特に、パターン系やダーク系のモルフとのコンボでは、色を明るくしすぎることなく、コントラストの効いた色合いに仕上げてくれることが多いです。
派手に乱れるわけではありませんが、他のモルフでは出せない素晴らしい表現を作り出します。基本的にどのモルフとも相性が良いように感じます。
ただし、他のモルフと比べて判別が難しい部分もあります。
特に、全体的な色合いとパターンがお腹に向かって急激に細くなる特徴があります。
YBコンプレックスにも似たような作用がありますが、違いとして、レースではパターンがお腹に向かって素直に規則正しく降りていくのに対し、YBコンプレックスは乱れながら降りていく印象があります。
これらの特徴を考慮して判別すると、少し分かりやすくなるかもしれません。
コンボモルフのすすめのアドバイザー
たいたい(@nadaru928)さん
出典:CV Exotics inc. 単純にYBが入った個体です。
どちらのモルフもお腹に特徴が出やすいモルフで、お互いの乱れが合わさったような表現になっています。
パターン自体はやはり丸みを帯びた形状ですが、お腹側の乱れが他では出せないような、非常に細かい表現になっています。
これだけでも、非常に綺麗で素晴らしい表現だと思います。
単純にDGやゴーストにするだけでも、最高の表現が得られるでしょう。
出典:DD Exotics 本来、もう少し赤茶色っぽくなるモルフが、レースが入ることにより綺麗なオレンジ色を全体的に引き出しています。
まさしく、レースの色の特徴が最大限に発揮された個体だと思います。
パターンも少し横に伸びており、お腹にかけて降りていく様子が見られます。
さらに、レッドストライプが入っているため、本来はもう少し大ぶりな表現になるところを、レースによってバランス良く細かく整えられているように感じます。
クラウンのホモ体になった際には、綺麗なオレンジ色の発色とコントラストの効いた最高の表現が得られるでしょう。
出典:CV Exotics inc. レースのスーパー体で、ホワイトレースと呼ばれる個体です。
パターンに特徴が出る個体が多く、シングルよりさらに横にパターンが伸び、お腹側にはドット状の細かいパターンが現れる印象です。
ここからコンボを重ねていくと、シングルよりさらに綺麗なコントラストが生まれることが多く、他では見られない不思議な表現になることもよくあります。
出典:California Constrictors 比較的明るいモルフをコンボさせた個体です。
ファイアとスペシャルだけでもかなり綺麗ですが、そこにレースが入ることでさらに美しい表現になっています。
パターンも丸みを帯びていますが、大ぶりになりすぎず、バランスのとれた規則正しい表現となっています。
さらに、ゴーストが加わることで、芸術的な淡い色合いを見せています。
まさに素晴らしい個体だと思います。
ここにサイプレスやオレンジドリームを加えてさらに美しく仕上げたり、レオパードやコンフュージョンといった大胆に乱れるモルフを組み合わせてみても面白いと思います。
出典:DD Exotics クラウンがホモ化した個体です。
個体差はありますが、比較的細かいパターンになることが多いように感じます。
色は少し明るめになる傾向がありますが、明るすぎず、綺麗に表現されることが多いです。
そこまでインパクトのある表現ではないかもしれませんが、繁殖の際に多重コンボの個体と掛け合わせることで、非常に面白い個体が生まれる可能性が高いと思います。
出典:Rice Reptiles 人気のコンボモルフ、スポットノーズYBクラウンにレースが入った個体です。
スポットノーズYBだけでもかなり乱れた表現を見せますが、レースが加わることで特にお腹側が細かく乱れるようになっています。
パターンだけでなく色でも際立った効果を発揮しており、黒色と黄色のメリハリを効かせつつ、お腹側の赤みを帯びた色合いをさらに強調しています。
まさに最高に綺麗な表現です。
ここにサイプレスやコンフュージョンを加え、さらにパターンを変化させていくことで、より面白い表現になる可能性があります。
出典:KINOVA 本来、比較的赤茶色っぽくなるブラックパステルスポットノーズクラウンのコンボですが、レースが入るだけで非常に綺麗な色合いに仕上がっています。
それでいて、パターンもしっかり細かい表現を残してくれています。
まさにレースの特徴を最大限に活かした素晴らしい個体だと思います。
このままレッドストライプとYBを加え、レースポンペイを狙っていきたい個体ですね。
出典:KINOVA ホワイトレースのスーパー体にパステルとクラウンがコンボした個体です。
ぱっと見、まるでDGクラウンかのような綺麗さを誇ります。
スーパー体ではありますが、優性モルフでここまでパステルを綺麗に表現できるのは、レースのすごさを感じますね。
特にストライプ部分の色合いがDGクラウンとは異なり、非常に美しい仕上がりとなっています。
まさに、自分好みのモルフを追加して楽しめる最高の個体だと思います。
レースは海外では使われているモルフですが、国内ではまだまだ繁殖されていないように感じます。
InstagramやYouTubeなどで、様々なレースコンボの個体が紹介されているので、ぜひご覧になってみてください。
判別は少し難しいですが、特徴をしっかり捉えて繁殖していくことで、非常に綺麗な個体が生まれると思います。
まだまだ開拓の余地があり、面白いコンボが期待できるモルフですので、興味があれば導入を検討してみても良いかもしれません。

シングルの表現を2個体載せてみました。
明るめの表現をしている個体と暗めの表現をしている個体です。
シングルでも、ここまで色に個体差が出ることが多いように感じます。
共通して言えるのは、全体的なパターンが丸みを帯び、横に伸びている点です。
また、お腹に向かって比較的素直に細く降りていく特徴も見られます。
参考までに、2個体を見比べてみてください。