ボールパイソン専門サイト ~ Infinity of Ballpython
※LilBallsスタッフ一同、モルフについて日々学習しておりますが、情報について100%の保証をすることはできません。 そこで、モルフ図鑑はみなさんと一緒に日々更新していけたらと思っております。間違いやご指摘、画像のご提供お待ちしております。
To all Ball Python Breeders Worldwide
We take my hat off to ball python breeders all over the world.
We also hope to increase the number of ball python fans in Japan.
ボールパイソン シャンパンは、表現に大きく影響を与え、さらに体色にも影響を与える不完全優性(顕性)のパターン、カラーモルフです。
体の基調となる色は、個体差が大きく黄色味が強いもの、オレンジ味が強いものとさまざまですが、多くの個体は、明るめのブロンズ色、くすんだ黄褐色のような色をしている個体が多いです。
体の模様については、サイド側はほとんど消失し、うっすらとエイリアン柄の跡が黒く見える程度です。また、体の背面には、黄褐色や金色、オレンジの、ストライプや、途切れ途切れの円形班が確認できます。
シャンパンは、スターゲイジング(仰ぎ見行動)とよばれる神経障害が確認されています。
この神経障害は命に影響があるものではなく、神経障害が確認されても他のボールパイソン同様、給餌、繁殖が可能です。
また、この神経障害には個体差やストレスの具合で、心配になるほど深刻なものから、ほとんど気にならないものまで様々です。
シャンパンは不完全優性(顕性)遺伝でありますが、スーパー体は現在、致死遺伝である事がわかっています。
ボールパイソン シャンパンは、2005年にEB Noahによって最初に発見され、遺伝的形質であることが証明されました。
また、シャンパンのスーパー体については、2012年にDave Greenによって最初に証明されました。
シャンパンには、オレンジ色の強い「パンプキンシャンパン」と呼ばれる個体もいるのですがその系統は、Mike Wilbanksにより最初に発見されました。
ボールパイソン シャンパンの頭は、黒いくすみがかったヘッドスタンプが確認できます。
また、頭頂部や鼻周りは、体色に比べ明るくオレンジ色や黄褐色に発色する個体も見られます。

ボールパイソン シャンパンのお腹は、綺麗な白色で、マーキングやパターンが少ない個体が多いです。
ボールパイソン シャンパンの尻尾は、体色と同じような色をしています。
また、シャンパンにはまれに、尻尾付近にリンガーと呼ばれる真っ白の表現が現れる個体もいます。
パイと同じように、体が部分的に白くなる表現として、リンガーという変異(パラドックス)が存在します。
見た目はパイボールドに近いのですが、リンガーとパイボールドは別のものになります。
リンガーは、尻尾付近、総排出腔付近に小さい面積で、胴体を一周するように現れることが多いです。また、中には、サイドからお腹にかけて白く現れる個体もいます。
リンガーは、最近では遺伝的に非遺伝性、またはポリジェニック(複数の遺伝子が関係すること)との捉え方をされています。

コンボモルフのすすめのアドバイザー
たいたい(@nadaru928)さん
シャンパン(Champagne)は主にパターンに大きな影響を与える優性モルフです。
シングルでは全体的にパターンが消失気味になり、黄色がかった体色になります。 個体によっては黒みが強く出るものもあり、頭部のアイラインが消え、 中央に黒いスタンプ状の模様が現れるのが特徴です。
コンボではさらにパターンが失われる傾向にありますが、 色味の変化が顕著に現れることが多いです。
BPやGHIを組み合わせるとオレンジ調や深みのある黒が強調され、 エンチやレオパードを掛けると逆にパターンが浮き出ることもあります。
コンボ設計の際は、どの方向の表現を目指すかによって選ぶモルフが変わってくるでしょう。
出典:Eisenbarth Exotics / MorphMarket
BPを掛け合わせた個体です。
本来黄色くなる部分がオレンジ色に変化しており、BPの効果がよく現れています。
シャンパンはコンボによってパターンがさらに消え、色味が主張される傾向が強いモルフです。
出典:John Chausmer Reptiles / MorphMarket
GHIとシナモンを加えたことで、渋みのある黒と柔らかいブラウンが融合した個体。
独特のパターンを持つ2種ですが、シャンパンが入ることで模様が消失し、色の美しさが際立ちます。
ゴースト化するとさらに幻想的な仕上がりになるでしょう。
出典:Breeder's Circle / MorphMarket
エンチが加わることで、しっかりとパターンが表現された個体。
YBの効果も明確に見て取れます。
モルフの組み合わせによってパターンが消えるか浮き上がるかが変わるため、繁殖の自由度が非常に高いモルフです。
レオパードの効果でパターンが浮き出たシャンパン個体。
さらにストレンジャーが加わり、黒さと乱れが強調されています。
バンブーの明るさとシャンパンの柔らかい発色が絶妙に調和しており、繁殖プランを考えるのが楽しくなる1匹です。
GHIとモハベという定番コンボにシャンパンを加えることで、全く異なる印象に。
ゴーストの淡い色合いも相まって、幻想的で可愛らしい仕上がりです。
パターンは消失していますが、サイドのグレーとストライプのオレンジがとても綺麗です。
ここにエンチを足してみるとどう変わるか、興味深い組み合わせです。
出典:bens_ballpythons / Instagram
レオパードを加えてパターンを出し、DGでコントラストを強調した個体。
シャンパン特有の霞んだような印象をDGが引き締め、黒と黄色のバランスが見事です。
さらに濃いパターン系モルフを組み合わせても面白い表現になるでしょう。
シャンパンの魅力を最大限に引き出した個体。
クラウンとの相性が良く、パターンがはっきりと浮かび上がります。
BHが柄を締め、エンチが大ぶりなパターンを繋げて表現しており、全体に厚みのある美しさを感じます。
ここにコンフュージョンなどを加えて乱れを強調するのも面白そうです。
クラウンにレオパードとスポットノーズを掛け合わせた「バットマン」コンボにシャンパンを加えた個体。
シャンパンはパターンを消失させる傾向にありますが、この個体ではバットマンの特徴がしっかり出ています。
頭部や全体の色味にシャンパンらしさが残っており、非常にユニークな仕上がりです。
ここにハリケーンなどを組み合わせると、さらに表現が広がりそうです。
シャンパンはシングルでも表現力が非常に強い優性モルフです。
ただし多重コンボにすると判別が難しくなることもあります。
それでも唯一無二の表現を見せることが多く、繁殖のバリエーションを大きく広げてくれるモルフです。
可愛らしくまろやかな印象の個体も多く、優しい雰囲気を求める方にもおすすめです。
海外でも多くの魅力的なシャンパンコンボが生み出されており、SNSなどでぜひチェックしてみてください。

シナモン シャンパン
シングル表現を2個体ピックアップしました。
黄色が強く出ている個体と黒みがかった個体で、どちらも美しく仕上がっています。
中にはパターンがわずかに残る個体もあり、シャンパンの個体差がよく分かる比較です。